はこぶらコラム

北海道遺産「ジンギスカン」を函館で楽しむ

161201k01.jpg

独特の形の鍋で羊肉と野菜を焼いて食べる「ジンギスカン」。北海道民がこよなく愛するこの料理をあらためておさらいするとともに、地元で人気のジンギスカン店をご紹介します。


◆ジンギスカンの魅力

161201k02.jpg
ジンギスカンは、「北海道遺産」にも認定されている郷土料理。その始まりは、大正から昭和20年代にかけて、国策として羊毛生産のための綿羊飼育が推奨されたことにありました。北海道でも2カ所の飼育場が設けられ、それにともなって羊肉の有効活用法として、タレに漬け込んで焼く調理法が考案されました。

Mビアガーデン.jpg鉄鍋に食材を乗せて焼き上げる豪快なスタイルが北海道民の気質にぴったりだったのか、これが全道に広まり、北海道を代表する郷土料理と言われるまでになりました。ビールにもよく合うので、ビアホールやビアガーデンの定番料理にもなっています。使う食材に細かな決まりはなく、好きな食材や季節の野菜を自由に焼いて食べられる懐の深さも魅力のひとつです。

161201k03.jpg
多くの北海道民にとって、ジンギスカンは日常的な食べ物であるとともに、「ハレの日」の食べ物でもあります。特に象徴的なのは「お花見ジンギスカン」。北海道のお花見はほとんどの場合、静かにお弁当を広げるのではなく、ガスか炭火のコンロでわいわいとジンギスカンを楽しむスタイル。肉の焼け具合に気を取られて、桜を鑑賞せずに花見を終えたりするのもご愛嬌です。

そのほか、キャンプや海水浴などの屋外行事、離れて暮らしている家族が集まったときや新人歓迎コンパなど、北海道民の生活のあらゆる場面にジンギスカンは登場します。


◆ジンギスカンの道具、食材のご紹介

そんな、北海道民のソウルフードであるジンギスカンを手軽に味わうことができるのが、ジンギスカン専門店。旅行で函館に来たみなさんが、初めてのジンギスカン店で戸惑わないために、まずはジンギスカンの基本をおさえておきましょう。

161201k04.jpg
ジンギスカンといえば、この中央が盛り上がった形の鋳鉄製の鍋。現在市販されているジンギスカン鍋のほとんどは基本的にほぼ同じ形状で、深さや溝の彫り方、スリットの有無などに違いがある程度です。様々なメーカーが販売していますが、品質の高い南部鉄器の鍋を愛用するジンギスカン店も多いようです。一部の店ではジンギスカン鍋でなく、鉄板を使用しています。

161201k05.jpg
ジンギスカン用の肉は、羊の肉が基本。出荷時の羊の年齢によってラムとマトンに分けられ、また保存法によって生肉と冷凍肉に分けられます。ラムは生後1年未満の肉で、柔らかくてクセがないのが特徴。成羊の肉であるマトンは、羊肉ならではのコクや旨みがありますが、ラムを好む消費者が圧倒的に多いため、置いていないジンギスカン店も少なくありません。

生肉は読んで字のごとく、一度も冷凍されていない肉。柔らかくてみずみずしさがあり、クセもほとんどありません。ジンギスカン店ではほとんどの場合、「生ラム」と表記されています。一方、「丸ラム」などと表記されていることの多い、輪切りにした丸い肉は冷凍肉。様々な形の肉を棒状に固めて冷凍したもので、正式には「ロール肉」と言います。生肉に比べると柔らかさには劣りますが、保存技術や輸送手段の向上によって生肉が一般的になる以前はロール肉しかなかったこともあって、今でも年配のかたを中心に根強く支持されています。写真は手前が生ラム、奥がロール肉(ラム)です。

161201k06.jpg
メニューに「味つけ肉」を加えている店もあります。これはラムやマトンを醤油ベースのタレに漬け込んでから焼くもので、ジンギスカンが考案された当時の食べ方と同じです。函館のジンギスカン店では主流ではありませんが、北海道の滝川市など、内陸地方では味つけ肉でのジンギスカンが主流です。

161201k07.jpg
ジンギスカンに欠かせない焼き野菜の材料。代表的なのは、もやし、玉ねぎ、キャベツ、ねぎ、ピーマン、ニンジンなど。ニラ、かぼちゃ、なす、きのこ類などを出す店もあります。

161201k08.jpg
ニラやニンニクに似た強い香りを持つ山菜、ギョウジャニンニクも、ジンギスカンで人気のある食材のひとつ。春の山菜なので食べられる期間は限られますが、運がよければ、ジンギスカン店の期間限定メニューとして出会えるかも。

161201k09.jpg
ジンギスカンのタレは焼肉のタレに比べ、さらりとしていて甘くないという特徴があります。醤油をベースに、すりおろした香味野菜や果汁などを加えて味をととのえたものが一般的です。すりおろした生姜や唐辛子を加えるのを好む人もいます。


◆How to お店ジンギスカン

それでは、ジンギスカンの焼き方のコツを伝授しましょう。多くのジンギスカン店では、1人前の肉と野菜を盛り合わせたセットを用意しています。また、時間制の食べ放題を実施している店もあります。初めて体験する場合は、お店の人に「初めてなので」と伝えて、おすすめの食材や焼き方をきいてみましょう。

161201k10.jpg
生肉と冷凍肉ではおいしい焼き方が異なるとされます。生肉の場合、表面をサッと焼いてジューシーな柔らかさを楽しむため、鍋肌に肉を置いて直に焼くとよいでしょう。このとき、鍋の一番盛り上がっている部分に肉を置きましょう。

161201k11.jpg
冷凍肉(ロール肉)の場合、少しでも柔らかくふっくらと焼けるように、鍋全体に野菜を敷き詰め、その上に肉を広げて蒸し焼き風にするのがおすすめです。


◆函館のおもなジンギスカン店

161201k16.jpg
豊川町12-8 0138-24-8070
ベイエリアに近いジンギスカン店。柔らかいラム肉のほか、味わい深い八雲産豚も提供。生ラムロースをはじめ5種類のお肉が食べられる60分食べ飲み放題3800円など

11:30~15:00(LO14:30)、17:00~22:00(LO21:30)
無休


161201k17.jpg
松陰町18-35 0138-55-2989
おひとり様でも気軽に食べられる、卓上の鉄板鍋で焼くスタイル。ロール肉と焼き野菜、ご飯・味噌汁などの食べ放題で、ディナータイム1950円

11:30~13:30、17:00~21:30(L.O.20:30)
ランチ不定休、ディナー月曜休業

161201k18.JPG
湯川1丁目29-4 0138-57-1787
契約牧場から直送した、貴重な北海道産最高級サフォークラム肉が食べられる「生ラム(ガングロ)セット」は1300円(税別)。炭火でミディアムに焼いて召し上がれ

11:00~LO14:30、17:00~LO22:00 ※10~4月は夜のみ
不定休


161201k19.jpg
末広町14-12 0138-27-1010
ラム肩ロース400gをどーんと鉄板焼きスタイルで出す名物メニュー「ジンギスカンビヤホール風」は2980円。明治の面影が残るレンガ倉庫で、自家醸造ビールのジョッキを片手に

平日11:30~22:00(L.O.21:30)、土日祝11:00~22:00(L.O.21:30)
年中無休 ※毎年2月点検の為臨時休業の場合あり

161201k20.jpg
大手町5-22 0138-23-8000
世界でも珍しいアルコール度数10%の自家醸造ビール「社長のよく飲むビール」に漬け込んだ肉を焼いた、その名も「社長のよく食べるジンギスカン」(1069円)がお勧め

11:00~15:00、17:00~21:30(L.O.21:00)
水曜休業

161201k12.jpg
ラムジン
記事準備中


161201k15.jpg
ジンギスカン陣 Zin
記事準備中


161201k22.jpg
炭火亭
記事準備中


161201k13.jpg
名前はまだ無い。
記事準備中


161201k21.JPG
五稜郭町43-9 五稜郭タワー2階 090-6694-7500
五稜郭公園に夜桜電飾が点灯する、お花見期間のみの営業。肉・野菜・タレ・皿・はし・紙おしぼりにコンロと鍋まで付いてくるので手ぶらでOK。要予約。

11:00~15:00、17:00~21:00
花見電飾期間中(4月下旬~5月中旬)は無休。雨天による中止あり

※記者K(一部写真撮影/編集室A、編集室M) 2016/11取材、2016/12/4公開

はこぶらメインメニュー