あなたのテーマでディープな函館 「長期滞在・移住」

暮らすように旅をする、函館ロングステイガイド

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旅先にゆっくり滞在して、その街で暮らすように過ごす「ロングステイ」。長期休暇のリフレッシュや、退職後の楽しみとして、注目を集めています。

函館は、海の幸・山の幸に恵まれ、自然豊かな土地。特に市電の走る市街地は、徒歩や路面電車で買い物や散策など、どこでも気軽に行けるコンパクトさが魅力です。「地域ブランド調査」でも、市区町村の魅力度ランキングで、2年連続全国第1位に選ばれています。

函館での長期滞在について、経験者6組にお話をきいてみました。また、ロングステイにおすすめの宿泊施設情報もまとめました。「函館大好き!」「いつか函館に住みたい」というかた、必見です。


◆退職後、毎年夏になると函館に滞在しているMさんご夫婦

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関東地方在住のMさんご夫婦(60代)は、夏休みにたびたび函館旅行にいらしていましたが、定年退職をきっかけにして、毎年夏、「暑さからのがれるために」長期滞在するようになりました。今回も1カ月ちょっとの滞在で、いつものキッチンつきホテル(HAKODATE男爵倶楽部)を利用しています。

「函館のいいところは、街が小さくて、頑張って『観光』しなくてもいいことだね。両側に海があって、後ろに函館山があるでしょ、部屋から雲を見ているだけでも、毎日違う景色で飽きない」。ご主人は、雲の写真を撮るのが楽しみだとか。

「せっかく市場に行って美味しいものがあっても、普通の旅行だと買えなくてつまらないですね。キッチンがあるから、お魚も野菜も買ってきて食べられるのが嬉しい。買い物は生協やデパート地下、自由市場などに行きますが、たとえばまぐろのお刺身を『づけ』にして食べるだけで、本当に美味しいの。野菜は朝市の産直コーナーで買って、サラダや炒めものにします」と、奥さま。元町公園にラジオ体操に行くようになって、毎年会うのが楽しみなお仲間もできたそうです。

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1カ月の滞在となると、荷物はどれくらいでしょうか。「段ボール3つを送りますね。家でもホテルでも、荷造りは体力と気力が必要で大変ですよ。基本的な調理道具や食器はホテルにありますが、使いなじんだ小皿や箸置き、お猪口にとっくり、キッチンスケールやタイマー、食材をとっておく密閉容器など、ちょこちょこと入れてきます」。そのほか、お気に入りのCDやDVD、読めずにいた本なども持ってきて、「普段と同じように過ごすことも多いね」とご主人。

もちろん、部屋で食事するばかりでなく、昼や夜の外食もお楽しみです。蕎麦屋、寿司屋、天ぷら屋、おでん屋、洋食店、ビヤホールなどなど。顔なじみになった店でのおしゃべりも楽しみだそうです。

「主人は、家でも函館のテレビ番組を録画して、繰り返し見ているんですよ。宝くじでも当たれば、ずっと来れるんですけどね(笑)」

(撮影協力/HAKODATE 男爵倶楽部 HOTEL & RESORTS)

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(左)パンもチーズも野菜も美味しい! (中)ベランダから見る函館山と雲 (右)訪ねるとほっとする幸寿司


◆仕事と子育てがひと段落して、将来暮らす街を検討中のRさん

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長年、会社勤めと2人の子育てを両立させてきた、神奈川県在住のRさん(50代)。このたび、少しのんびり将来のことを考えたいと早期退職して、ご主人の定年まで、いろんな街に1カ月くらいずつ滞在して、住みたい場所を探してみようと思ったそうです。

そして、最初に選んだのが函館。お嬢さんと旅行に来た時のイメージがとてもよかったのが理由とか。今回、お知り合いの空きマンションに1カ月滞在させてもらって、小型の炊飯器を宅配便で送り、スーパーや市場や地元の商店で買い物し、自炊しながら過ごしました。「食材がどれも安くて新鮮で、食の面ではかなり満足です」。

滞在中は、市電を使って街を探索したり、市民向けのイベントなども楽しみました。東京からのお客さまも2組やってきて、Rさん自身が函館の食材でおもてなし。「近所の魚屋さんに、朝、獲れたてのイカをお刺身にしてもらって、一緒に食べたのが忘れられません」。函館は、Rさんの移住先の候補のひとつになったようです。

(撮影協力/ホテルパコ函館 別亭・旧スパ&カーサ函館)


◆いつかは函館に住みたいと、20年で40回以上通うHさんご夫婦

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お2人とも仕事を持ちながら、休暇を合わせて長野から函館に通うHさんご夫婦(40代)。「北海道周遊旅行でなにげなく立ち寄った函館に一目ぼれ、翌年から函館だけに来るようになりました」。滞在するのは、キッチンつきのコンドミニアム(ガーデンハウス チャチャ)。毎回3泊以上はしたいと、仕事をやりくりして訪れます。

函館では、お気に入りの店を訪ねたり、これまで知り合ったなじみの人と再会したり。末広町の中華料理・西園は、滞在中に必ず顔を出す「実家」のようなものだそうです。今回は、初めて港まつりの時期に来ることができたので、浴衣持参でまつり見物を楽しみました。

「函館には美味しいものがいっぱいで、気に入った食べ物やお菓子は家でも味わいたくて、まとめ買いして自宅に送ることもあります」。欠かせないのは、アンジェリック・ヴォヤージュの抹茶大納言の焼き菓子。帰りの空港でも北海道ブランドのお菓子を買い込みます。

まさに、暮らすように函館を旅をするHさんご夫婦。定年退職して移住するまで、まだまだ函館との遠距離恋愛は続きそうです。


◆長期滞在に対応するホテル・旅館で「ちょっと暮らし in 函館」

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函館に長期滞在したいという人に、6泊7日のお得な宿泊プランを設定しているホテル・旅館・ウィークリーマンションがあります。1カ所に腰を落ち着けて、じっくり街を見てまわったり、近郊の大沼・松前・江差などに身軽な日帰り旅に出かけたり、函館暮らしをプチ体験するのにおすすめです。


特に、キッチンつきの部屋なら、テイクアウトしたものを温めたり冷やしたりして味わったり、食材を買ってきて簡単な料理をしたり、暮らしの楽しみが広がります。

「ちょっと暮らし in 函館」の中で、下記の施設はキッチンつきです。
ヴィラ・コンコルディア リゾート&スパ

ほかに、長期滞在のできる手軽な宿泊施設として、THE SHARE HOTELS HakoBAなどがあります。

問い合わせは直接各施設へ。移住全般の相談は、函館市地域交流まちづくりセンターの移住サポートセンターへ(函館市末広町4-19)0138-22-9722)


◆空き家再生住宅で移住体験できる「函館移住計画」

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古い住宅やアパートに手を入れて、移住希望者に長期滞在を体験してもらおうという「函館移住計画」。第1弾の2015年9月では、函館山のふもとである西部地区の3物件で、3組が1週間の移住体験をしました。

立待岬と津軽海峡を見渡せる漁師町の一軒家「海街暮らし」には、30代のご夫婦と就学前のお子さんのTさんファミリー。市電終点の谷地頭電停から徒歩1分の一軒家「路地暮らし」には、50代・30代の母娘と就学前のお子さんのHファミリー。石畳と街路樹が美しい大三坂に建つ木造アパート「坂道暮らし」には、30代会社員のSさん。それぞれが思い思いに函館暮らしを楽しんだようです。

Tさんのご主人は函館出身で、現在は東京のメーカー勤務。奥さんのほうが函館が好きになり、移住に乗り気だそうです。「函館で仕事を探すというよりは、将来独立して仕事を創る場所として、函館はちょうどいい規模の都市で魅力的」とのこと。今回は、昔の仲間や同業者に会ったり、事務所にしたい蔵を訪ねてまわったり、起業のための情報収集にも努めました。

Hさんは神奈川県在住、これまで函館には年に何度も訪れて、「次に住むのはこの街」との思いを深くしたそうです。滞在中には、近所の人がおすそ分けを持ってきてくれるような温かい土地柄を体験。来年にも考えている移住に備えてハローワークや市役所を訪ね、仕事や生活、学校などの情報収集にも時間を使いました。

Sさんは北関東在住、20代で函館を訪ねたときに、その空気観に圧倒されて大好きになったそう。「いつか函館でバンド活動をするのが夢」ということで、今回は楽器店や音楽スタジオを訪ねたりもしたそうです。



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1週間の滞在中には、3組の体験者と、地元住民や移住者との交流会が、明治時代に建てられた米穀・海産物問屋をリノベーションしたコミュニティスペース「港の庵(いおり)」で行われました。

2017年には「函館移住計画」第3弾が計画されています。問い合わせは、箱バル不動産090-9301-7372 info@hakobar.comまで。

※編集室M 2014/8~9、2015/9/7取材、2015/9/8公開、2017/7/26更新