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ブラキストンのひ
イギリス出身の実業家ブラキストンを記念した石碑。函館山山頂広場にある。津軽海峡を挟んで動物の分布が異なることを発見し、ブラキストンラインという形で名を遺した。
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函館山展望台の山頂広場の一角にある「ブラキストンの碑」は、イギリス出身の実業家トーマス・ライト・ブラキストンの功績を記念して、1965(昭和35)年に函館青年会議所によって建てられました。碑は、 啄木小公園の石川啄木像を手掛けた札幌市出身の彫刻家・本郷新の手によるもの。正面上部にブラキストンのブロンズ像がはめ込まれた黒御影石。裏面は白御影石で、碑文が刻まれたブロンズ板がはめ込まれています。 ブラキストンは1832年12月27日にイギリスのハンプシャー州生まれ。函館開港直後の1861(文久元)年から約23年間この地に在留し、海運・貿易業や製材業に従事。この時に箱館で興した製材所は、日本初の蒸気機関を用いたものとなりました。そのかたわらで、イギリス時代からの鳥類や動植物の収集・研究を続け、1879(明治12)年には北海道内で捕獲した鳥類標本を函館仮博物場に寄贈。この標本は現在北海道大学総合博物館に収蔵されています。 ブラキストンの大きな功績には、津軽海峡を挟んで本州と北海道の動物の分布に著しい違いがあることを1883(明治16)年に発表したことが挙げられます。東京大学教授として来日していた地震学者ジョン・ミルンの提案もあり、津軽海峡の動物相の分布境界線は、発見者であるブラキストンにちなんで「ブラキストン線(ブラキストンライン)」と命名されました。 また、ブラキストンは箱館の自宅の一角で降雨雪日数や気圧、気温を観測しており、1872(明治5)年8月26日にはブラキストンの友人でもあり、開拓使職員の福士成豊が気象観測を引き継ぎ、北海道開拓使函館支庁の機関として函館気候測量所の開設に結びつきました。官立の気象観測所としては、東京気象台(現在の気象庁本庁)での観測開始よりも3年早い、日本初のものです。
※記者X 2019/10/31公開 2020/12 更新
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