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市立函館博物館で「三平皿コレクション」を堪能

110115reportT01.jpg雪が何日か降り続いたあと、すっきりとした青空が見えたある冬の日、久しぶりに函館公園をゆっくりと歩いてみました。

園内は真っ白な雪に覆われて、明治初期に建てられた瀟洒な洋館(旧函館博物館)や、葉を落とした背の高い木々などが美しく見えます。春は桜で有名な函館公園ですが、雪景色も本当によく似合う! 起伏のある遊歩道はていねいに除雪されて、気持ちよく散歩することができます。

さて、今日のお目当ては園内の「市立函館博物館」の常設展。季節ごとにテーマを設けて自然、考古、歴史、民俗、美術工芸などの収蔵資料を展示するものですが、年明けから「三平皿コレクション」が公開されていると知り、楽しみにしていました。

110115reportT02.jpg三平皿というのは、道南地方の郷土料理である三平汁を盛り付ける器のこと。
三平汁は、サケ、タラ、ホッケなどの塩漬けや粕漬けと野菜の汁もので、特に冬場、ふだんのおかずによく登場するメニューです。それを盛りつける専用の器があるなんて、どんなものなのでしょう。

ショーケースには、市内の個人や商店から寄贈された約200点の三平皿が、ずらりと展示されています。古くは幕末の頃のものから、明治、大正、昭和のものまで。様々な時代の、様々な色柄の器が並ぶ豪華絢爛な光景は、圧巻! ひとつひとつ眺めていると、時間のたつのも忘れてしまいます。

この三平皿、大きさは直径約15cm、深さ約4cmで、具だくさんの汁ものを盛りつけるにしては、思ったより小ぶりで浅めです。幕末や明治時代の人たちが、これを使って同じような三平汁を食べていたかと思うと、何だかわくわくしてきませんか。

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三平皿に描かれた図柄には、松竹梅、龍、鳳凰、宝船、寿、富士山、鶴亀など、縁起のいいものが多くあります。
今年の干支であるウサギも、多産を現す縁起ものだそう。新年早々、気持ちが晴れやかになるコレクションですね。

色合いも、華やかな朱の色絵、繊細な藍の染付、白を基調にしたシンプルな色絵など、いくつかタイプがありました。
一番右の写真の色絵の皿は、幕末のものですが、鮮やかな朱色が美しい! 使うのがもったいなくなりそうです。
藍のほうが普段用、朱のほうが特別な日用とも言われています。


「三平皿コレクション」は、4月17日まで。合わせて、道南・北海道の古地図の展示などもあります。
また、冬季限定「冬のコレクション」として、五稜郭のお堀で明治~大正時代に作られていた「五稜郭氷」の製造道具や、当時の貴重な写真も展示。

函館公園は、旧公会堂や教会群のある元町のにぎわいから少し離れた、いわゆる観光地とはひと味違う場所ですが、
ここ「市立函館博物館」は、函館の歴史や文化に触れることのできるとっておきのスポット。室内でゆっくりできるので、冬の時期の観光にもおすすめです。
のんびりした時間の流れる公園を散歩しながら、博物館に遊びにいらっしゃいませんか。

※編集室M 2011年1月9日取材


市立函館博物館
函館市青柳町17-1 JR函館駅前から市電2系統(谷地頭行き)で青柳町下車。函館公園内。徒歩7分。 
0138-23-5480
開館時間 9:00~16:00(11~3月)、9:00~16:30(4~10月)
休館日 月曜日、毎月最終金曜日、祝日、年末年始、その他展示替えによる臨時休館あり
常設展観覧料 一般100円、学生50円、函館市在住の65歳以上の方50円。日曜日無料。企画展等は料金が変わります。