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秋の茂辺地川に、鮭の遡上を見に行く

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「函館近郊で、鮭が川を上がってくるのが見られるところは?」と、よく尋ねられます。函館のお隣、北斗市の茂辺地(もへじ)川は、鮭の遡上風景が間近に見られる川として有名。ローカル線・道南いさりび鉄道の茂辺地駅から歩いて5分ほど、ハードな山歩きをしなくても気軽に川に近づくことができる、人気の観察スポットです。
その年の気候などによって、遡上する時期や数などに変動があるようですが、例年鮭が見られるのは、9月上旬~11月中旬とのこと。例年11月3日の祝日には、河川敷で「北斗市茂辺地さけまつり」も開催されます。
※2022年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止
函館から列車や車で30~40分。川のそばには引退した夜行列車「北斗星」の客車を設置した「北斗星広場」も整備され、新しい観光スポットとして注目されている茂辺地で、秋を満喫しませんか。
 
◆函館湾から茂辺地川へ、鮭がふるさとの川へ帰ってきます
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茂辺地川は函館湾に流れ込む河川。すぐ上を国道228号線が通る河口付近からは、海越しに函館山が見えます。
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鮭が多く見られる場所は時期によって多少異なるようですが、流れの激しい河口付近よりは、少し上流側にいることが多いようです。この日は国道の橋よりも少しだけ上流側で、河原からたくさんの鮭を見つけることができました。
 
◆目の前の川で、鮭の姿をじっくり観察
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長い旅をしてふるさとの川に帰ってきた鮭。ウロコがはがれているのか、ところどころが白っぽく見えます。川に上るとすぐに産卵するようなイメージがありますが、意外にも川の中で一定の範囲をぐるぐると泳ぎ回っています。よく観察してみると、オスとメスがそれぞれ近寄っていったかと思えば離れていくのが何度となく繰り返されています。産卵のパートナーを探しているのでしょうか。
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運がよければ、ペアになって産卵場所を決めた2匹が、勢い良く尾びれで川底の石を掘るのを目撃することができます。静かな河原に突如としてバシャバシャと響く水音。そして激しく巻き上がる水しぶき。最後の力を振り絞って子孫を残そうとする鮭たちの姿が、とても尊く見える瞬間です。
 
◆「鮭見橋」から、遡ってくる鮭を一望
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茂辺地川にかかる、その名も「鮭見橋」。北斗星広場の後ろ側にあります。
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橋に上がってみると、紅葉の時期には木々の赤や黄色がひときわ美しく迫ってきます。川に映りこんでいる色まで、とても鮮やかです。さて、下のほうに目をやると......! !
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澄んだ川の水のなかに、遡上をつづける鮭たちのシルエットがはっきり見えます。海の方から、手前の上流に向かって平行になり、いっせいに川をさかのぼってくる姿は感動的です。
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このあたりの河原からも、鮭が川をさかのぼっていくのを間近に見ることができます。
 
◆11月3日の「さけまつり」は、まさに鮭づくしの一日
※2022年は中止になりました
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例年11月3日は「北斗市茂辺地さけまつり」が開催されて、河川敷は来場者で大にぎわいになります。抽選に当たると参加できる「鮭のつかみ取り」は、事前抽選に参加する長蛇の列ができる人気ぶりです。
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水槽に放された生きのいい鮭を追って、長靴持参でやってきた子どもや大人から大歓声が。獲った鮭は、配布されるポリ袋に入れて持ち帰ることができます。
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温かい「鮭鍋」の無料ふるまいも、長蛇の列の大人気。
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鮭の特価販売も行われ、まさに「鮭を見て、買って、食べて」と三拍子そろった、鮭尽くしの一日です。
※2022年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止
 
◆2016年からは、隣接地で寝台列車「北斗星」客車の展示も 
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茂辺地川の堤防わきの旧茂辺地中学校のグラウンドには、2016年7月から旧JRの寝台列車「北斗星」の客車2台が保存・展示され、新しい名所に。周囲から外観を眺めることができます。
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2022年4月からは、宿泊施設「北斗星スクエア」としてリニューアルし、車内で宿泊が可能に。ほぼ現役当時のまま使用され、ノスタルジックな雰囲気にあふれています(詳細)。
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また、川をはさんだ丘には、志苔館跡と並ぶ室町時代の和人の館の遺跡、国指定史跡の茂別館(もべつだて)跡(矢不来神社)があります。関心のあるかたは、散策してみるといいでしょう。
 
◆茂辺地川へのアクセス 
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道南いさりび鉄道
函館駅から約35分、「茂辺地駅」下車。徒歩5分。片道670円
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函館バス
函館駅から18系統「茂辺地行き」で40~50分、または函館駅から410・411系統「小谷石行き」で約60分、茂辺地大橋下車。徒歩5分。片道600円
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車で
【函館江差自動車道で行く場合】
函館ICから北斗茂辺地ICへ(約20分)。北斗茂辺地ICで一般道に下りてそのまま道なりに進み、228号線に突き当たる直前の十字路を左折。市街地に入って突き当たりを左折、2車線ある道路を道なりに行くと、右手に「さけ公園」の表示があります。
【一般道を行く場合】
国道5号線から国道227号線に入り、そのまま国道228号線へ。「茂辺地市街」「函館江差道 5北斗茂辺地」の案内標識を右折して市街に入り、すぐの十字路を右折。2車線ある道路を道なりに行くと、右手に「さけ公園」の表示があります。
※さけまつり開催日は、北斗市茂辺地ICから出た後、誘導員の指示に従ってください。一般道の場合も、茂辺地川先を右折した後は誘導員の指示に従います。混雑具合によって案内する駐車場が異なるので、ご了承ください。
 
2011/11/5公開

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