石井家住宅

※函館新聞社撮影※石井家住宅01.jpg

元町の、まるで外界の喧騒を遮断したかのような目立たない場所にある、趣のある庭園を備えた純和風住宅。景観形成指定建築物。 一般民家のため、公道からの鑑賞に。

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八幡坂を上り、行き止まりの観光客がよく記念撮影をしているスポットの、ひとつ坂下の横通りを右に折れる。すると、通りの正面遠くに元町公園が見え、そのまま少し歩くと、すぐ左手にピンク色をした可愛い建物が目に入ることでしょう。その横から小路に入ると、今まで見た風景とは別世界の空間が広がります。まるで、時代劇のセットを作ったか、テーマパークとして昔の建物を再現したのか......と思ってしまうほどの異空間。その主役となっているのが、石井家住宅です。
 
この周囲には、函館の名士と呼ばれる人物の邸宅が散らばっています。それぞれの邸宅に関しては文献・言い伝えなどが残っていることが多いのですが、この建物に関して、ほとんどそのようなものがないにもかかわらず、その風格・風情などで他に類を見ない存在感を示しているのが、函館の奥深さのひとつといえるかもしれません。
 
建築されたのは、1927(昭和2)年。純和風建築物ではありますが、2階の屋根が瓦葺き、1階が銅板葺きという珍しい組み合わせで、表玄関が道路に直に面しているのに対して、その左右に塀と腕木門を配しているのも、また変わっています。外壁は、堅固だが多大な費用と職人技術を要する簓子(ささらご)下見張りを全面的に採用し、より一層の風格を与えています。また、2階の小窓を円形に見せていますが、この頃の流行であったと思われます。もうひとつの見どころは、塀の間から垣間見ることのできる日本庭園。この庭園を南の光を受けながら静かに眺めることのできる縁側も、情緒を醸し出しています。
 
個人の住宅ですので、表からそっと見学するだけになりますが、どうぞ、まるでエアポケットに入ったかのような、静寂な和の空間を味わってみてください。
 
参考資料/函館町物語(元木省吾著)

カテゴリー

  • 元町・函館山
  • 歴史的建造物(外観は見学可)
  • 街歩き
  • 歴史好きに
  • 指定文化財等
  • 市電から徒歩5分以内

詳細情報

住所 函館市元町14-16
アクセス情報

市電 「末広町」電停 下車 徒歩4分

問合せ先 函館市観光案内所
電話番号 0138-23-5440
利用時間

外観のみ見学可

駐車場

周辺に有料駐車場あり

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