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トラピスチヌ修道院の修道生活ガイド

110425M11.jpg「天使の聖母トラピスチヌ修道院(通称・天使園)」は、1898年(明治31年)、フランスから派遣された8人の修道女によって創立された、日本最初の女子観想修道院です。
このたび、修道生活の一部を記した資料を修道院からいただき、「はこぶら」で皆様にお伝えできる運びとなりました。

「この資料によって、修道院が"すべての人の祈りの家"として、重荷を負い労苦するすべての人々と結ばれていること、また"神と人々への奉仕を学ぶ愛の学舎(まなびや)"として、人間の尊厳と、与えられた人生を生き抜く意味を証しするものであることをお伝えできれば幸いでございます」というメッセージとともに、お届けします。

 

 


トラピスチヌ修道院の一日
このトラピスチヌ修道院は、ローマ・カトリックの「厳律シトー修道会」に属しています。一年を通して、毎朝3時半に起床し、祈り・読書・ミサ・労働・食事をすべて共同で行い、夜は7時45分に就床。一般社会の中で宣教活動や社会福祉事業をするのではなく、単純であるがゆえに完全な自己奉献が要求される囲いの中の生活を通して、神と人々に生涯奉仕し、献身しつづけます。

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労働
修道生活は、広い意味での自給自足を原則とし、自分たちの手の労働によって生計を立てています。現在は、およそ60名の修道女がいますが、約50ヘクタールの敷地内で、農作業や牧草の収穫、お菓子工場でのバター飴やマダレナケーキ作り、またペンダントやカードなどの手工芸品の製作などに励んでいます。

祈りとミサ
聖堂で、生活の中心であるミサと、年間を通して規則正しく、一日に7回繰り返される共同体の祈りが捧げられます。ミサ(礼拝集会)は、司祭の司式のもとに神への礼拝・賛美・感謝を捧げ、罪の赦しを願い、共同体的一致を深める儀式。7回の祈りは「聖務日課」および「教会の祈り」と呼ばれるものです。また、朝・昼・晩の3度、「お告げの鐘」が鳴る時には、修道女はどこにいても立ち止まって「お告げの祈り」を捧げます。


110425M12.JPG◆修道生活について知っておきたいこと

世から離れて囲いの中で生きる理由
それは、世から逃げるためや自分の慰めのためではなく、世界の創り主である神の眼差しによって、世を見つめ直すために、神の眼差しを学ぶためなのです。単なる憧れや、厭世、人間関係からの逃避といった、一時的な感情のままに入会を希望しても、許可されません。修道院は、ある程度世間一般の生き方や価値観から離れて、神の価値観、神の愛を学ぶ学校です。

修道院に入会する条件
まずカトリック信者であること、年齢は23歳くらいから35歳くらいまでの未婚の女性であることです。ただし、年令については、事情によってはいくらかの幅を持たせています。また、教会の推薦と両親の承諾が必要で、扶養すべき家族がないこと、共同生活にとけ込める性格があり、何事にも忍耐強く献身的であること、そして心身共に健康であることも大切な要素です。

正規の会員になるまで
入会後は、およそ1年半の志願期、その後、修道服を受ける着衣式があり、2年間の修練期を経て、初誓願とも呼ばれる有期誓願を立てます。有期誓願期は普通は3年間ですが、入会からこの6年半の間は、事情によって自由に退会することが可能。その後、盛式誓願を宣立して、正規の会員となります。家族との面会は、通常年2回程度、許されています。


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なお、トラピスチヌ修道院からご提供いただいたガイドブック(e-book形式)は、こちらからご覧いただけます。

※文・編集室M 写真(上から)野呂希一、記者Z、編集室M 2011/4/25作成 5/13公開