蕎麦彩彩 久留葉

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古建築が並ぶ大三坂に佇む、古民家を改造した蕎麦店。石臼挽きの手打ち麺には、作り手の繊細なこだわりが閉じ込められている。「ミシュランガイド北海道2017特別版」掲載店。

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元町カトリック教会や文学者亀井勝一郎の生家など、函館が最も栄えた時代に建てられた伝統的建造物や石畳などが、独特の雰囲気を持った大三坂。その坂の途中に、古民家を内部だけ改造した蕎麦屋があります。まるで小さな料亭にでも入るような気持ちになる店構え。外観だけ見て、すぐに味まで期待が持てそうな雰囲気です。店内はカウンター席と4人掛けの椅子席のほか、座敷もあり、人数や席の好みで選ぶことができます。
 
この蕎麦店は、蕎麦のその時の状態に合わせて麺の太さを変えることもあるという、繊細な蕎麦作りをしています。基本的には細麺を提供していますが、その日打った蕎麦が、太麺が最も適していると判断したら、迷いなくそれを出すこともあるそうです。蕎麦は、その日の湿度によって微妙に水の混ぜ方を変えなければならないというほど、繊細なもの。常に蕎麦粉と真摯に向き合っているからできることなのですね。
 
私が注文したのは「桜海老と白海老のかき揚げ蕎麦(1600円)」。ここの店作り同様、上品でしなやかな麺に、だしを効かせた濃い味のつゆと、中までさくっと揚がったかき揚げの組合せは、蕎麦好きを唸らせると同時に、「食べることは楽しいことなんだ」という思いを改めて感じさせてくれます。上の写真、右下に写っている緑色の物。実はこれ、抹茶塩なのです。これは揚げ物だけについてきますが、店主が「揚げ物には塩だろう」という発想で出しているもの。抹茶は油を分解して、口腔に何とも言えない香りを広げてくれます。また、かも鍋・軍鶏鍋(季節限定)の各蕎麦コースや、蕎麦会席コースなど、厳選された素材と蕎麦を一緒に楽しむことができる夜のコースもあります(前々日までに予約が必要)。
 
なお、伝統的建造物に指定されているこの建物は、大正時代に建てられたもの。函館の建築史の祖と言われている、村田専三郎氏の私邸でありました。その凝った作りが、現代では何とも言えない叙情を滲ませてくれています。函館特有の和洋折衷住宅や洋風建築物を堪能しながら元町を歩き、お腹が空いたら、その優雅な街並の気分のまま、お腹と舌を満足させてくれるのが、この蕎麦店と言っても過言ではありません。

「ミシュランガイド北海道2017特別版」掲載店。 

カテゴリー

  • 元町・函館山
  • 歴史的建造物(一般入場可)
  • そば・うどん
  • 明治・大正の建物
  • 個室
  • ランチタイムに営業
  • ディナータイムに営業
  • 英語メニュー

詳細情報

住所 函館市元町30-7
アクセス情報

市電 「十字街」電停 下車 徒歩8分

電話番号 0138-27-8120
利用時間

11:30~15:00(平日は14:30まで)、17:00~20:30、夜のコース17:30~20:00(コース料理は、前々日までに要予約)※蕎麦売り切れ次第終了

休日

不定休

駐車場

無料駐車場あり(6台 ※2か所あり)

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