まずは、函館山ロープウェイで山頂へ。山ろくから中腹にかけては杉が、山頂に近づくにつれ、広葉樹が多くなる。
最初は御殿山第2砲台へ。つつじ駐車場から階段を上り、高台をすぎると目の前に砲台の跡が現れる。ここの砲台に据えつけられていたのは28センチ榴弾砲が6門。射程は、7.6キロ程度なので津軽海峡の真ん中には届かないが、函館港を守るのには十分な射程だったようだ。実際、昭和19年には、津軽海峡を航行する敵潜水艦に向けて砲撃している。
砲座跡に立ってみると海が見えない。というのも、函館要塞が築かれた時代は、航空機がまだ一般的ではなかった時代。航行する艦船から、砲台を隠すため、海からは見えない場所に砲台を築いた。ここの第2砲台の近くの高台にあずまやがある。ここからは、津軽海峡を航行する船を一望できるのだが、実はこの場所には第2砲台の観測所があって、ここから砲座に目標の位置を伝えていた。
千畳敷砲台跡には、28センチ榴弾砲、15センチ臼砲の砲座跡、トイレの跡などが残っている。
さらに高台へ進んでいくと、千畳敷戦闘司令所に着く。
帰りはススキが揺れる斜面をおりて、千畳敷の広場で昼食にしよう。コンビニのお弁当でもいいし、サンドイッチでもいい。ちょっとした遠足気分になれる。
ご飯を食べながらマップを見てみると、函館要塞は7箇所に砲台が築かれていたようで、それぞれの砲台が函館港や要塞を守るため綿密に配置されている。さらに、函館港の港口には水雷施設まであり、函館港へ侵入するのはほぼ不可能。
帰りは、旧登山道コースを通る。道端や頭上の木々を眺めながら歩いていると、カエデや赤く色づいた木の実などがあり、退屈しない。市街地がすぐ近くにあることも忘れてしまう。運がよければリスも可愛らしい姿を見せてくれる。
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![]() 函館要塞跡散策マップはこちらから(PDF) |