路面電車で旨いもの巡り<その1>
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市電・バス
函館の街をのんびりと走る路面電車。沿線には長年地域に愛される名店や、知る人ぞ知る新店が点在しています。
そんな、市電沿線の話題の店をご紹介します。第1弾は西部地区から函館駅前の4店舗。
■Ramen BAR ALT(宝来町電停近く)
懐かしのラーメンを追求
古民家が多く残るグリーンベルト沿いにあり、本格ラーメンがメインのバー。藤川修一マスターが函館市内にあったラーメン店から口伝えで教わったレシピをもとに、〝昔ながらの函館ラーメン〟を追求した。
豚骨と鶏ガラの旨みが凝縮された清湯スープは中太の縮れ玉子麺によく絡む力強い味わいで、味はしょう油、塩、味噌を用意。棒麩やメンマ、歯応えのある豚モモ肉を使った手作りチャーシューなど、トッピングにも懐かしさを演出する。酒との相性を意識した自慢の一杯をすすり、生ビールをグイッと飲み干せば気分も爽快。その日一日の疲れも抜けていく。
Ramen BAR ALT(ラーメンバー アルト)
函館市宝来町21-6
☎090-6698-5988
18時半~23時ラストオーダー
水曜定休 禁煙
■港まちの宮里商店(宝来町電停近く)
ご当地焼きそばを専門店で
2017年に開店した鉄板焼きそば専門店で、繁華街から少し離れた銀座通り沿いに店を構える。
店主の宮里伸哉さん、杏奈さん夫妻が腕を振るう焼きそばは、定番のソースや塩味に加え、函館らしさを前面に押し出したイカ塩辛など多種多様。細麺に含ませたエビダシとニンニクの風味が絶妙なバランスを生む「海鮮塩にんにく」や、「波座商店」のイカキムチ塩辛の旨みをひと手間掛けて引き出した太麺使用の「豚イカキムチ焼きそば」と、唯一無二の味を求めて足を運ぶファンも多い。昨年3月に新設したイートインスペースで熱々の焼きそばをつまみに、明るいうちからグラスを傾ける至福の時間を過ごしたい。
港まちの宮里商店
函館市宝来町19-9
☎070-4791-4105
11時~19時
日曜定休(不定休あり)
禁煙
■やさいばー みるや(魚市場通電停近く)
野菜が主役のヴィーガン酒場
2003年に十字街でオープンし、10年に魚市場通電停から徒歩2分の今の場所に移転した、野菜が主役のバー。野菜ソムリエなどの資格を持つ後藤るみ子店主が、主に地元農家や近隣の直売所から仕入れる野菜を使い、自家製の発酵調味料と粉末調味料で味付けした、体に優しい料理を提供している。
女性客を中心に好評なのは、手作りこんにゃくを米粉と豆乳の衣に包んで米油でカラリと揚げる「こんにゃくカツ」や、香ばしさが食欲をそそる「あぶり焼ソイミート」。ローカロリーでヘルシーながらボリューム満点の一皿を味わい、良質な酒とともに酔いしれたい。
やさいばー みるや
函館市豊川町22-5
電話なし
18時~21時(木曜のみランチ営業12時~14時半)
土・日・月曜、祝日定休
禁煙
■大衆酒場 マルシン瀨户商店(市役所前電停近く)
昼から飲める「せんべろ店」
市役所前電停のすぐ前に立つ、昼から飲める〝せんべろ〟店。瀨户隆行代表が市場を回って材料を吟味し、腕を振るう揚げ物や軽いつまみなどの一品料理は、酒が引き立つしっかりとした味付け。中でも1000円で、日替わりおばんざいをつまみに、たっぷり2杯が飲める「せんべろセット」が人気を集め、これを目当てに常連客が顔をのぞかせる。
奥行きのある広々とした店は、一人でも大勢でもなじみやすい空間。ゼロ次会や締めなど飲み会の前後隙間時間にふらりと立ち寄る人も多く、初対面の客同士が仲良くなることもしばしば。店にはいつもにぎやかな空気が漂っている。
大衆酒場 マルシン 瀨户商店
函館市大手町17-4
☎080-6228-6141
13時半~21時(土・日曜、祝日は正午から営業)
不定休 禁煙
(この記事は、フリーマガジン「ハコラク」2025年7月号から再構成したものです)