地形と歴史から紐解く函館山の眺望スポット巡り(その1)
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歴史好きに
函館山は、通称「臥牛山(がぎゅうざん)」と呼ばれ、まるで一頭の牛が海辺にそっと寝そべったかのような、穏やかな姿が印象的です。
しかし、この優しい横顔は、あくまで函館の市街地側から見つめたときの「表の顔」。ひとたび津軽海峡を挟んだ対岸や、北斗市、七飯町側へと回り込んでみますと、そこには地球のダイナミックな営みが剥き出しになった、全く異なる「裏の顔」が待ち受けています。
今回は、山頂からの夜景だけではわからない函館山の姿を、眺望スポットごとに紹介します。
■ 函館山基礎知識:寝そべる牛の五体
函館山の標高は334メートル。東京タワーよりわずか1メートルだけ高い山で、山頂からの絶景に加え、登山や散策などを気軽に楽しめる、市民や観光客にとって極めて身近な山です。
臥牛山の別名の通り、立待岬の側が「後ろ足と尻」、なだらかな部分が「牛の背」、建造物やロープウェイ山頂駅のある「御殿山(ごてんやま)」が「牛の頭」に当たります。そこから船見町側へと下る斜面が「前足」に該当する、まさに巨大な寝そべる牛そのものの山容です。
■表の姿を東側から(段丘と歴史が織りなすドラマ)
まずは、なだらかに裾野を引きずる「東側」からの美しさを辿ります。すべて駐車場完備で、レンタカーや路線バスから降りてすぐ安全に楽しめるスポットをご紹介します。
▼ 啄木小公園
JR函館駅や湯の川温泉街からも近く、函館バス(95・96系統)でも簡単にアクセスできる「啄木小公園」。
ここは、石川啄木が愛した砂山のあった大森浜の美しい弓状の海岸線と、函館山の美しい遠景を同時に眺められる、まさに旅情の特等席です。観光ガイドブックでもおなじみの、誰もが一度は憧れる優美な「東からの横顔」と言える角度です。
▼ 湯川漁港
湯の川温泉街に位置する湯川漁港の親水護岸。海抜わずか数メートルの目線から、津軽海峡の波越しに函館山を遮るものなく見上げることができ、知る人ぞ知る隠れた海岸ビュースポットとなっています。
実はこの美しい岸壁、市原隼人さん主演の映画「劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ」やドラマ版「おいしい給食 season3」のロケ地の一つ。甘利田先生と生徒のケンが夕暮れの海に向かって、涙ながらに熱く給食の未来を語り合った、まさにファンにはたまらない放課後の聖地です。函館山を背景にした美しい漁港の風情とともに、スクリーンに描かれた温かな人間ドラマの余韻を味わえる、贅沢な立ち寄りスポットです。
【志海苔館跡】
歴史を地形から紐解く象徴的なスポットが、国指定史跡「志海苔館(しのりだて)跡」です(駐車場あり)。
室町時代に和人が築いた「道南十二館」の一つですが、ここも太古の海が削り出した湯川段丘の平坦面を利用して築かれています。当時はその段丘の崖をそのまま「天然の要害(防衛線)」として利用していたわけですが、中世の武士たちが目をつけたその防衛拠点の地形こそが、現代においては、遮るもののない土塁の上から市街地と函館山を一望できる極上のビュースポットになっています。
【旅の美味しいブレイクタイム:函館牛乳 あいす118】
志海苔館跡から空港裏手をぐるりと回ったところにある、函館牛乳の直営店「あいす118」(無料駐車場あり)。
工場直営で、搾りたての新鮮な牛乳や、濃厚なソフトクリームが楽しめます。ここまでの充実したドライブの疲れを、極上のミルクの甘みでリフレッシュしましょう。
関連リンク
【スポット】
函館牛乳 あいす118
https://www.hakobura.jp/spots/104
【特集記事】
かわいい牛とふれあう、函館牛乳の牧場体験
https://www.hakobura.jp/features/222
函館っ子大好き、ふわりソフトクリーム
https://www.hakobura.jp/features/266
【石崎漁港近くの駐車帯】
国道278号を函館市街地から恵山方面へ進み、汐泊(しおどまり)川を越えた先にある海沿いの駐車帯からは、函館山の全景をさらにダイナミックな「引き」の構図で楽しむことができます。
市街地から遠ざかることで、牛のお尻(立待岬側)のラインが単なる丸みではなく、海へと垂直に滑落する急峻な断崖となだらかな斜面のコンビネーションで成り立っていることが実感できます。
路線バスもありますが、自由度の高いレンタカーでのアクセスがおすすめです。