旧生涯学習センターの体育館を利用した会場には、約30軒の出店ブースが並び、町内外から参加している各店が、それぞれ自慢の鍋で腕を競います。一店舗で2種類を出品しているところもあるため、料理の数はなんと40種類近く!
各店舗は場内の内壁に沿ってぐるりと配置されています。どの店の鍋を見てもおいしそう。というより、まず香りが食欲をそそります。味噌の香り、とんこつスープの濃厚な香り、すり身から出るダシの香り......。
できることなら全種類味見をしたいところですが、お相撲さんでもなければ到底無理......。普通の体格の人が食べられるのは、相当がんばっても4、5杯くらい。となると、どれを食べるかを決めるのにも熱が入ります(笑)。何しろ、「あれもいいな、これもおいしそう」と選んでいると、あっという間に食べきれない量になってしまいます。ここは、冷静に吟味。
......とはいえ、ぼやぼやしていると売り切れてしまいます。早く選ばなければ。
![]() これでもかというくらいにウニやら貝やらが入っている「浜鍋」。塩味の汁は、まさに海の味です。 |
![]() 「かき鍋」は知内産のカキと江差産の味噌を使用。こういうこだわりを聞くと、一層おいしく食べられますよね。 |
![]() 「るもい萌え鍋」は、新鮮なエビが入ったトマト味のスープ仕立て。エビの殻でとった濃いだしがポイント。 |
このN-1グランプリ、各自が食べ終わったどんぶりの空容器をおいしかったと思うメニューのところに置いて、その数を競うもの。第11回の今回が初めての試みで、1位が圧倒的人気で「奥尻ちゃんこ」、2位が「カキ鍋」、3位が「るもい萌え鍋」でした。
このほかにも多種多彩な鍋料理と豊富なサイドメニューがありましたが、そんなに食べられるわけもなく......。ほとんどは目で楽しむだけになってしまいましたが、それでもなんだかテンションの上がってしまうイベントです。
ステージでは江差追分をはじめとした民謡ショーが行われたり、郷土芸能「江差五勝手鹿子舞(えさしごかってししまい)」の演舞が行われたりと、地元色もたっぷり楽しめました。
函館から足を伸ばしても絶対に損はないイベントだと、自信を持ってお勧めできる「江差"美味百彩"なべまつり」。来年はこれを目当てに、冬の函館・道南に来てみませんか?
ただし、人気イベントのため、開始時刻より遅れて到着すると売り切れ続出という場合がありますのでご注意を。開催時期が近くなると、例年トップツアーと北都交通より函館市内からの日帰りバスツアーが販売されているので、チェックしてみてください。
※記者K 2011/2/13取材 一部写真協力・記者Z