旧戸井線

※函館新聞社撮影※旧戸井線01.JPG

1937(昭和12)年着工、戦時中の18年に中断した、未完成の鉄道路線「戸井線」。現在、線路跡は道路や遊歩道となっているほか、トンネルやアーチ橋が現存する。
※アーチ橋内は立ち入り禁止。

120702x02.jpg

函館市内から国道278号線(下海岸線)を旧戸井町に向かう途中、汐首灯台下の山の中腹に、古代ローマの水道橋のようなコンクリート造りの大きなアーチ橋を見ることができます(橋に上ることはできません)。これが一度も列車が走らなかった幻の鉄道「戸井線」の跡です。

※アーチ橋内は立ち入り禁止。近隣の民家周辺は私有地につき進入禁止。

1937(昭和12)年に着工された戸井線は、五稜郭駅から戸井駅までの29.2kmを結ぶ予定でした。津軽海峡の防備のために建設された汐首岬砲台への物資輸送や、青函連絡船の輸送距離を短絡するため、戸井から津軽海峡を隔てた青森県の大間まで連絡船を運航し、大間から先は大間線(大間~大畑間、未完成)に接続するという計画があったものの、1943(昭和18)年に戦局悪化や資材不足により、わずか2.8kmを残して工事は中断。五稜郭駅から湯の川付近までの線路が敷かれ、湯の川から先の区間も戸井までの路盤や橋梁がほぼ9割方完成した状態で、廃線となりました。この特徴的なアーチ橋は、戦時下という事もあり、資材節約のために鉄筋を使用していないそうです。

戦後、青函トンネルの計画が浮上すると、戸井線は「東ルート」の一部として工事が再開される可能性がありましたが、結局は江差線や津軽線を経由する「西ルート」での建設が決まり、残された路盤は地元自治体へ払い下げられ、市道や国道、自転車道を併設した遊歩道などに転用されたものの、転用に適さなかった汐首岬周辺や、汐泊川河口付近には、橋脚や橋台、アーチ橋が残されています。

カテゴリー

  • 戸井、恵山、椴法華、南茅部
  • 湯の川
  • 歴史的建造物(外観は見学可)
  • 歴史好きに
  • ドライブ

詳細情報

住所 函館市汐首町
アクセス情報

「汐首灯台」バス停 下車 徒歩2分

問合せ先 函館市観光案内所
電話番号 0138-23-5440
駐車場

なし

近くのスポット

近くの宿泊施設

このサイトでは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにCookieを使用しています。引き続き閲覧される場合は、当サイトでのCookie使用に同意いただいたことになります。 承諾する