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はこだてぎょこう ふないりまぼうはてい
函館港の改良の歴史を伝える、1896(明治29)年築造の石積み防波堤。弁天台場の解体石材を転用して、明治期の最新技術を取り入れた設計が施されている。土木学会選奨土木遺産。
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市電「函館どつく前」電停から徒歩5分ほどの函館漁港(入舟漁港)にあるのが、船入澗防波堤です。1896(明治29)年から始まった港湾改良工事の折に造られたもので、石材は、工事に先立って解体・埋め立てられた 弁天台場の間知石や亀腹石を転用したものです。 この防波堤の設計を手掛けたのは、近代土木の父として著名な、札幌農学校(現在の北海道大学)の広井勇博士。弁天台場を解体する折に、「此建築は今日のものに比して毫(ごう)も劣る所なし」と嘆じたほど、その堅牢さは特筆すべきものでした。防波堤の設計には弁天台場の技術も生かされているほか、当時の最新技術であったコンクリートブロックも併用されています。 完成から100年以上使われつづけ、石組みがずれるなどの老朽化が進んでいましたが、2004(平成16)年度の土木学会選奨土木遺産に選定されたことをきっかけに、2013(平成25)年に石積みや欠損個所の修復工事が行われ、現在でも現役の防波堤として活躍しています。傍らにある函館港改良工事記念碑も、弁天台場の石材を流用したものです。 なお、現役の港湾施設であるので、足元には段差や突起物、ロープやワイヤーなどがあるほか、最近の堤防よりも幅が狭いため、充分な注意が必要です。 古写真:函館市中央図書館所蔵
※記者X 2019/7/15取材、7/31公開 2021/7 更新
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電話番号 |
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アクセス
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市電 「函館どつく前」電停 下車 徒歩5分 |
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眺望がいい、歴史好きに、市電から徒歩5分以内