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恵山岬えさんみさき
函館の市街地から車で1時間半、太平洋を見渡す椴法華地区の岬。船の航海を見守る灯台が建ち、公園が整備されている。岬近くには露天風呂「水無海浜温泉」がある。
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恵山岬は、函館の市街地から車で約1時間半、椴法華(とどほっけ)地区にある岬。白い大きな灯台、芝生の緑、そして一面に広がる太平洋の青い海が見渡せ、気持ちが安らぎます。このあたりは恵山道立自然公園に指定されており、春はエゾヤマツツジやドウダンツツジ、秋は紅葉と、自然豊かな美しい風景が見られます。 岬周辺の海は、昔から荒れやすい難所であり、特に夏場は、二つの海流がぶつかり合い、船の航行が危険になるほどの霧が発生することがあります。そのため、恵山岬沖の航海を見守る施設として、1890(明治23)年に恵山岬灯台が作られました。初代の灯台は、六角形のやぐらの形をした鉄製の白い灯台でした。光源にはレンズの裏側で石油が燃やされていて、光の届く距離はおおよそ17浬(かいり)、約31.5キロでした。1908(明治41)年には霧信号所がつくられ、恵山岬灯台は音の灯台としての役割も果たすようになりました。その後、1920(大正8)年には、より明るい光を放つ電球が使われるようになり、現在も船舶の安全航海を見守っています。 灯台周辺の高台は、恵山岬灯台公園として整備され、子どもたちが思いっきり遊べるような大型遊具や、ゆっくり休みながら景色を楽しめる東屋があります。 岬周辺には、全国でも珍しい潮の満ち引きで入浴時間が変化する天然の露天風呂「水無海浜温泉」があり、家族連れや観光客でにぎわいます。
※記者TT 2014/6/4取材、6/13公開 2022/7 更新 |
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