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あなたのテーマでディープな函館 「縄文」

縄文ロマンに触れる、函館小さな旅

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北海道唯一の国宝「中空土偶」をはじめ、函館市の南茅部エリアから発掘された縄文時代の土器や石器などの遺物を展示する「函館市縄文文化交流センター」が2011年にオープンしました。函館の垣ノ島遺跡・大船遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、高い精神性をもつ希有な先史文化として世界から注目され、2021年夏には世界文化遺産に登録される見込みです。 ⇒函館の縄文関連情報

「縄文時代って面白いかも!」というOLのカナさんが、南茅部エリアの旅で縄文文化にたっぷりふれてきました。遺跡見学や縄文を感じる体験もあって、盛りだくさん。函館市中心部からちょっと足を伸ばしての、小さなドライブです。


◆まずは、縄文人が住んでいた「大船遺跡」へ

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南茅部エリアは函館市の北部にあり、JR函館駅から車で約1時間、函館空港からは約40分。湯の川温泉街から南茅部エリアに至る道道83号線を通って、川汲峠経由で向かいます。まずは、竪穴建物が復元されている史跡大船遺跡を訪問。海沿いの国道278号線にぶつかってから左折し、お目当ての縄文文化交流センターを過ぎてしばらく車を走らせると、左手に案内板が表示されているので、左折して急な坂を上ります。行き止まりが大船遺跡です。

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復元された竪穴建物前に立つと、眼下に南茅部の海が広がります。この遺跡からは縄文中期の建物跡が120以上発見され、なかには長さ8~11メートル、深さ2メートル以上と、規模の非常に大きなものもあるとのこと。

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縄文の遺跡を訪れるのは、中学生の時に修学旅行で三内丸山遺跡(青森市)に行って以来だというカナさん。遺跡跡をのぞき込んで、「結構広いですよねー。オーシャンビューで眺めもいいし、いいところに住んでましたね~」。そんな縄文人の暮らしにさらにふれるため、遺跡を後にして縄文文化交流センターに向かいましょう。


◆縄文文化交流センターは、縄文人の生活がわかる博物館

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函館市縄文文化交流センターは、国道278号線のバイパス沿い。一旦道道83号線に戻り、案内に従ってパイパスに入ると、間もな併設の「道の駅 縄文ロマン南かやべ」の看板が見えてきます。センターは、鉄筋コンクリート造り2階建てのモダンな建物です。

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まずは、入館してすぐのところに展示してある年表に目が留まったカナさん。世界各地で次々と文明が移り変わっていく中、縄文時代は1万年も続いたことがわかります。「学校の勉強では、世界の歴史と日本の歴史のつながりがわかんないですよね。こうして見ると、縄文時代の長さにびっくりします」

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階段を下りて展示室へ。照明を落としたクールな雰囲気と天井の高さが印象的です。最初に注目したのは貝塚の断面。ここから見つかる貝や骨などから、当時の人々が何を食べていたかがわかります。

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「結構いろんなものを食べてたんですねー!」とカナさんが言うとおり、この地域の縄文人は、海ではイワシなどの小さな魚、ウニ、アワビ、サメ、海獣類など大型の動物まで、山では主にシカなどを獲って暮らしていたことがわかっています。

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土器や石器も多数展示されていますが、特にカナさんが注目したのは注口土器。「細工が細かいし形が芸術的ですよね」といろんな方向からじっくり観察。

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「わーっ、きれいですねー!」と思わず見入ってしまったのは、ヒスイの出土品を展示しているコーナー。ヒスイの装飾品は東北や北海道各地の遺跡で発見されていますが、原料となる石は新潟県の糸魚川で採れるものだそう。縄文人が津軽海峡を越えて盛んに交易していたことを示す、貴重な史料です。

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亡くなった子どもの足形を押し、子どもを偲ぶために家の中に吊るしていたと考えられている足形付土版の前では、しんみり。「小さいうちに亡くなる子どもが、今よりも多かったんですよね......」。豊原4遺跡出土の足形・手形付土製品は2016年に国の重要文化財に指定されました。

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そして、いよいよ国宝「中空土偶」と対面。中空土偶は黒い壁と天井で囲まれた小さなスペースにいました。何のために作られたのか、中が空洞の土偶を作るのは大変なのに、なぜそうしたのかなど、まだ謎の多い高さ41.5cmの中空土偶。細かな幾何学模様、ゆるやかな曲線のボディーライン、ちょっぴりとぼけたような顔を眺めていると、「何かが伝わってくるような......でも見れば見るほど謎が深まってくるような......。不思議な魅力を感じますね」。


◆ヒスイの装飾品みたいな、縄文ペンダントづくりに挑戦

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ひと通り見学を終えたところで、体験学習室にやってきました。ここでは縄文文化に親しむためのプログラムを体験することができます。申し込みは、材料費を添えて館内受付で。カナさんが体験してみたかったのは、縄文ペンダントづくり。それでヒスイの装飾品を一生懸命見ていたんですね。

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まずは柔らかい石に鉛筆で作りたい形を描いたら、あとはひたすらヤスリで削っていきます。力はそんなに要りませんが、丸みを帯びたきれいな形にするのには、神経を集中しなければなりません。「あたし今、今年で一番集中してるかも」とカナさん。だいたい形ができたら、サンドペーパーで表面を磨いていきます。

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最後に水につけて、耐水ペーパーで表面をさらに磨き、ツルツルになったら出来上がり。

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スタッフの方が石に紐を通してくれて、縄文ペンダントの完成です。「才能あるかもー」とご満悦のカナさん。でも、縄文人はヤスリもサンドペーパーも使わずに形を削り、表面を磨いていたと考えると、当時の人々のすごさがわかります......。

皆さんも、函館で縄文ロマンにふれる旅をしてみませんか?


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(追記)
2021年夏には、函館市縄文文化交流センターに隣接して、史跡垣ノ島遺跡がオープンする予定。国内最大級である「盛り土(もりつち)遺構が特徴で、案内板や散策路、体験棟(発掘調査や土器焼きの体験ができる)などが整備され、遺跡内を自由に見学することができます。


※記者K 2011/10/1取材、10/4公開 2021/6/17更新


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