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谷地坂やちざか
かつて行楽地として市民に親しまれた谷地頭方面へ向かう坂。1934(昭和9)年の大火の影響はあるものの、その様子は江戸時代からそれほど変化していないといわれている。
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遊興地として知られていた谷地頭方面へ通じていることから、名づけられたといわれる谷地坂。坂自体は江戸時代から存在したようですが、大火による区画整理で道筋が変わったため、現在は函館山ロープウェイ山麓駅下の通りにぶつかると、坂は終わっています。約280メートルにわたってほぼ同じ傾斜で続く道が、当時の名残と言えるでしょう。
坂に面して建つのは、ほとんどが民家。散策を楽しむとすれば、突き当りの手前、坂を約200メートルほど上ったところで左折してみてください。その先の通りが公園通1号(通称・啄木通)です。道なりに進んでいくと、順に護国神社坂、あさり坂、青柳坂と出合い、下りにさしかかった右手に、函館公園が現れます。春は花見の名所として、夏は噴水に涼を求める子ども連れでにぎわいます。園内にはこのほか、石川啄木の歌碑や高田屋の松をはじめ、市立函館博物館、動物施設、こどものくに(遊園地)など、見どころにあふれています。
さらに、谷地頭温泉まで足を伸ばし、のんびり湯に浸かってみるのも一興。当時のルートと必ずしも一致はしませんが、谷地頭を目当てに歩いた昔の人の気持ちを想像できるかもしれません。
※hakobura 2010/9/1公開 2020/12 更新 |
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